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脂肪豊胸で入院は必要?日帰り手術の実態と注意点
2025年12月19日
「脂肪豊胸の手術を受けたいけれど、入院が必要なのか心配…」「日帰りで帰れるなら気軽に受けられそうだけど、本当に安全なの?」と不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。脂肪豊胸は自分の脂肪を使うため安全性が高いとされていますが、入院の要否や術後の過ごし方については事前にしっかり理解しておくことが大切です。
結論から言うと、脂肪豊胸は基本的に日帰り手術が可能です。ただし、注入量や体調、クリニックの方針によっては入院を推奨されるケースもあります。この記事では、脂肪豊胸における入院の実態や日帰り手術の流れ、安全に帰宅するための注意点、術後のリスクまで詳しく解説します。
脂肪豊胸は入院必要?結論は「基本的に日帰り可能」
脂肪豊胸手術は、ほとんどのクリニックで日帰り手術として実施されています。これは、手術時間が比較的短く、切開が小さいため身体への負担が少ないことが理由です。しかし、すべての人が必ず日帰りできるわけではなく、個人の体調や注入量によっては入院が必要になることもあります。
脂肪豊胸の手術時間と麻酔方法
脂肪豊胸の手術時間は2~4時間程度が一般的です。手術は以下の3つのステップで進みます。
- 脂肪吸引:太ももや腹部から脂肪を採取(1~2時間)
- 脂肪の精製:採取した脂肪から不純物を除去(30分~1時間)
- 脂肪注入:精製した脂肪を胸に注入(30分~1時間)
麻酔方法は静脈麻酔(全身麻酔に近い状態だが意識が戻りやすい)を使用するクリニックが多いです。局所麻酔のみで行う場合もありますが、脂肪吸引の痛みを考慮すると静脈麻酔が主流と言えます。静脈麻酔は手術中の意識がなく、術後1~2時間で自然に目が覚めるため、当日中に帰宅できるのです。
大手美容外科の品川美容外科や湘南美容クリニックでも、脂肪豊胸は日帰り手術として実施されており、術後の回復室で安静にした後、その日のうちに帰宅するのが一般的な流れです。
なぜ日帰りできるのか
脂肪豊胸が日帰りで可能な理由は、以下の3つの特徴にあります。
- 切開が小さい:脂肪吸引も注入も数ミリの穴から行うため、縫合が不要またはごく少ない
- 出血が少ない:インプラント挿入のような大きな剥離がなく、出血リスクが低い
- 異物を入れない:自分の脂肪を使うため拒絶反応がなく、術後の経過が安定しやすい
これらの理由から、身体への負担が比較的軽く、入院せずとも安全に帰宅できるとされています。ただし、これは「標準的なケース」での話であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
入院が必要になるケース
一方で、以下のような場合には入院を推奨される、または必須となるケースがあります。
- 大量の脂肪注入を行う場合:両胸で400cc以上など、多量の脂肪を注入すると体への負担が大きくなる
- 脂肪吸引の範囲が広い場合:複数箇所から大量に脂肪を採取すると、術後のだるさや貧血が起こりやすい
- 既往症がある場合:心疾患や糖尿病など、術後の経過観察が必要な持病がある
- 遠方から来院している場合:術後すぐの長距離移動はリスクが高いため、近隣での宿泊または入院を勧められる
- クリニックの方針:安全第一の観点から、全例で1泊入院を推奨するクリニックもある
特に、大量注入を希望する方や初めての美容整形で不安が強い方は、入院可能なクリニックを選ぶと安心です。聖心美容クリニックやTHE CLINIC(ザ・クリニック)などは、希望に応じて入院対応も可能な施設として知られています。
日帰り手術の当日スケジュールと流れ
では、実際に日帰りで脂肪豊胸を受ける場合、当日はどのような流れになるのでしょうか。ここでは、来院から帰宅までの具体的なスケジュールを解説します。
来院から手術までの流れ
日帰り手術の場合、午前中に来院するケースが多いです。以下が標準的な流れです。
- 来院・受付(9:00~10:00):予約時間に来院し、問診票の記入
- 術前検査(10:00~10:30):血圧測定、心電図、血液検査などで手術が可能な状態か確認
- 医師との最終確認(10:30~11:00):注入箇所や量、デザインの最終チェック。不安な点があれば必ず質問
- 手術準備(11:00~11:30):手術着に着替え、点滴を開始。リラックスできるよう個室で待機
- 手術開始(11:30~15:30):麻酔をかけてから脂肪吸引→精製→注入の順で進行
手術前には必ず空腹状態である必要があります(手術6時間前から絶食)。これは麻酔による嘔吐リスクを防ぐためです。事前説明でしっかり確認されますが、忘れずに守りましょう。
手術後の過ごし方(院内)
手術が終わると、回復室で1~2時間安静にします。この時間で麻酔が抜け、意識がはっきりしてくるのを待ちます。
- 覚醒直後(15:30~16:00):看護師が定期的にバイタルチェック(血圧・脈拍)を実施
- 飲水・軽食(16:00~16:30):吐き気がなければ水分補給、必要に応じて軽食も可能
- 歩行確認(16:30~17:00):自力で歩けるか、めまいがないかを確認
この段階で体調に問題がなければ帰宅許可が出ます。ただし、ふらつきや強い痛みがある場合は、さらに院内で休憩することもあります。
帰宅時の注意点とタイミング
帰宅は必ず付き添いの人と一緒にするのが原則です。以下の点に注意してください。
- 公共交通機関はなるべく避ける:電車やバスの揺れや混雑は体調不良を招く可能性がある
- 自家用車またはタクシーが推奨:座って安静にできる移動手段がベスト
- 当日の運転は絶対NG:麻酔の影響が残っており、判断力が鈍っている状態
- 帰宅後はすぐに横になる:自宅に着いたら無理をせず安静にし、体を休める
東京美容外科や城本クリニックなど、多くのクリニックでは「付き添いなしの帰宅は原則禁止」としています。遠方から一人で来院した場合でも、近隣のホテルに1泊するなど、安全を最優先にした計画を立てましょう。
日帰り手術でも安全?リスクと安全対策
「日帰りで本当に大丈夫なの?」と不安に思う方もいるでしょう。ここでは、日帰り手術の安全性と、クリニック選びで確認すべきポイントを解説します。
日帰り手術の安全性について
結論から言うと、適切な医療体制が整っているクリニックであれば、日帰り手術は十分安全です。ただし、以下の条件を満たしていることが前提となります。
- 麻酔科医が常駐している:麻酔管理の専門医がいることで、術中・術後のリスクを最小化
- 設備が整っている:緊急時に対応できる医療機器(AED、酸素吸入器など)がある
- 豊富な症例数:年間100例以上の脂肪豊胸実績があるクリニックは信頼性が高い
- 術後フォロー体制:24時間連絡可能な緊急電話があるか、翌日検診があるか
例えば、湘南美容クリニックは全国展開しており、年間の脂肪豊胸症例数が多く、麻酔科医の管理体制も整っています。また、THE CLINICのように脂肪注入専門のクリニックは、高い技術力と安全管理で知られています。
術後に起こりうる症状
日帰り手術でも、術後には以下のような症状が現れることがあります。これらは正常な反応であり、時間とともに軽減していきます。
- 痛み:脂肪吸引部位に筋肉痛のような痛みが2~3日続く(処方された鎮痛剤で管理可能)
- 腫れ:胸と吸引部位が腫れるが、1週間でピークを過ぎ、2週間程度で落ち着く
- 内出血:青あざのような跡が出るが、2~3週間で自然に消える
- だるさ:全身の疲労感が1~2日続くことがある(十分な休息で回復)
ただし、以下の症状が出た場合はすぐにクリニックに連絡してください。
- 激しい痛みが鎮痛剤でも治まらない
- 高熱(38度以上)が出る
- 傷口から膿や血が大量に出る
- 胸が異常に硬くなる、熱を持つ
クリニックの緊急連絡体制
日帰り手術を安全に受けるためには、術後のサポート体制が充実しているクリニックを選ぶことが重要です。以下の点を事前に確認しましょう。
- 24時間緊急電話対応:術後に不安なことがあればいつでも相談できる
- 翌日または1週間後の検診:経過を医師に診てもらえる機会があるか
- 提携病院の有無:万が一の際に受け入れてもらえる病院があるか
例えば、聖心美容クリニックでは術後の電話相談窓口があり、不安なことがあればすぐに看護師や医師に相談できる体制が整っています。また、品川美容外科では術後1週間・1ヶ月・3ヶ月の定期検診が料金に含まれており、アフターケアが手厚いのが特徴です。
デメリット・リスク
日帰り手術には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットやリスクも存在します。ここでは、事前に知っておくべき注意点を解説します。
術後すぐの移動リスク
術後は麻酔の影響が完全に抜けておらず、めまいや気分不良が起こる可能性があります。特に以下のような症状が出ることがあります。
- 立ちくらみ:急に立ち上がったときにふらつく
- 吐き気:麻酔の副作用で気持ち悪くなることがある
- 視界のぼやけ:一時的に視力が不安定になる
これらの症状があるまま公共交通機関で帰宅すると、転倒や体調悪化のリスクが高まります。必ず付き添いの人に支えてもらいながら、ゆっくりと移動するようにしてください。
一人での帰宅はNG
「少し休めば大丈夫だろう」と思って一人で帰ろうとするのは非常に危険です。以下のようなトラブルが実際に報告されています。
- 帰宅途中に気分が悪くなり、駅で倒れてしまった
- タクシーに乗ったが、住所を正確に伝えられなかった
- 自宅に着いたが、体調が悪化して動けなくなった
もし付き添いを頼める人がいない場合は、クリニック近くのホテルに1泊するか、入院できるクリニックを選ぶことを強くおすすめします。安全を最優先に考えましょう。
術後管理の自己責任
日帰り手術の場合、術後の経過観察は基本的に自己管理となります。入院していれば看護師が定期的に様子を見てくれますが、自宅では自分で以下のことを管理しなければなりません。
- 処方薬の服用:痛み止めや抗生剤を指示通りに飲む
- 圧迫固定の維持:胸や吸引部位のサポーターを正しく着用し続ける
- 安静の徹底:無理をせず、最低3日間は家でゆっくり過ごす
- 異常の早期発見:痛みや腫れの変化に気づき、必要なら連絡する
「これくらい大丈夫」と自己判断で動きすぎると、内出血が悪化したり、脂肪の定着率が下がる可能性があります。医師の指示を守り、不安なことがあればすぐにクリニックに相談しましょう。
料金相場・費用(入院費との比較)
脂肪豊胸の料金は、日帰りか入院かによっても変わってきます。ここでは、費用の相場と入院した場合の追加料金について解説します。
日帰り手術の標準費用
脂肪豊胸の料金相場は50万円~150万円程度です。この金額には以下が含まれています。
- 脂肪吸引費用(採取部位1~2箇所)
- 脂肪注入費用
- 麻酔代
- 術後の検診費用(数回分)
- 処方薬代
クリニックによって料金体系が異なるため、見積もりを取る際には「すべて込みの総額」を確認することが大切です。以下は主要クリニックの料金例です。
| クリニック名 | 料金(両胸) | 特徴 |
| 湘南美容クリニック | 約60万円~ | 症例数が多く、全国展開 |
| THE CLINIC | 約100万円~ | 脂肪注入専門、技術力が高い |
| 聖心美容クリニック | 約80万円~ | アフターケアが手厚い |
| 品川美容外科 | 約70万円~ | コスパが良い、定期検診付き |
これらの料金は日帰り手術の標準プランであり、入院費は含まれていません。
入院した場合の追加費用
もし安全のために入院を選ぶ場合、1泊2日で3万円~5万円程度の追加費用がかかります。この費用には以下が含まれます。
- 病室代(個室または相部屋)
- 看護師による経過観察
- 食事代(夕食・朝食)
- 術後のケア用品
入院することで、術後の不安が大幅に軽減されるというメリットがあります。特に以下のような方には入院がおすすめです。
- 初めての美容整形で不安が強い
- 一人暮らしで術後のサポートが得られない
- 大量注入を希望している
- 遠方から来院している
入院対応が可能かどうかは、カウンセリング時に必ず確認しましょう。クリニックによっては入院設備がない場合もあるため、事前のリサーチが重要です。
よくある質問
脂肪豊胸の入院に関して、多くの方が疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめました。
Q1:術後すぐに電車で帰れますか?
A:付き添いがいても電車はおすすめしません。術後は麻酔の影響でふらつきや吐き気が出ることがあり、電車の揺れや混雑が体調悪化を招く可能性があります。タクシーまたは自家用車での帰宅が推奨されます。どうしても電車を使う場合は、座席に座れる時間帯を選び、必ず付き添いの人に支えてもらいましょう。
Q2:翌日から仕事復帰できる?
A:デスクワークであれば、翌日からの復帰も可能です。ただし、以下の条件を満たしている場合に限ります。
- 痛みが鎮痛剤でコントロールできている
- 体調に問題がない(発熱や強いだるさがない)
- 仕事が座ってできる内容である
一方、以下のような仕事の場合は最低3~5日の休養が必要です。
- 立ち仕事や体を動かす仕事
- 重いものを持つ仕事
- 接客業など人前に出る仕事(腫れが目立つ可能性)
術前に医師と相談し、仕事復帰のタイミングを計画的に決めることが大切です。
Q3:一人暮らしでも大丈夫?
A:術後の初日は必ず誰かのサポートが必要です。一人暮らしの場合、以下のいずれかの対策を取りましょう。
- 家族や友人に1~2日泊まってもらう:術後の身の回りの世話をしてもらう
- クリニック近くのホテルに1泊する:翌朝の検診を受けてから帰宅
- 入院できるクリニックを選ぶ:看護師の管理下で安心して過ごせる
「自分一人でも大丈夫」と過信せず、安全第一で計画を立てることが重要です。術後2日目以降は、ゆっくり動けるようになることが多いですが、無理は禁物です。
まとめ
この記事では、脂肪豊胸における入院の必要性と日帰り手術の実態について詳しく解説しました。重要なポイントは以下の3つです。
- 脂肪豊胸は基本的に日帰り可能:手術時間は2~4時間、切開が小さく出血も少ないため、多くのクリニックで日帰り手術として実施されています。ただし、大量注入や既往症がある場合は入院が推奨されることもあります。
- 日帰り手術でも安全だが、付き添いは必須:適切な医療体制が整ったクリニックであれば安全性は高いですが、術後の移動は必ず付き添いの人と一緒に行い、自宅ではしっかり安静にすることが大切です。
- 不安な場合は入院を選ぶのも選択肢:一人暮らしや遠方からの来院、初めての美容整形で不安が強い場合は、1泊2日の入院(追加費用3~5万円)を選ぶことで、術後の安心感が大きく高まります。
次のステップとしては、自分に合ったクリニックを探し、カウンセリングで入院の必要性や術後のサポート体制について詳しく確認することをおすすめします。脂肪豊胸は正しい知識と準備があれば、安全に受けられる手術です。不安なことは遠慮せず医師に質問し、納得した上で手術に臨みましょう。







