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1回の脂肪の注入量 (美容外科医の知識と技術と良心がわかっちゃう・・・)

1回の脂肪の注入量 (美容外科医の知識と技術と良心がわかっちゃう・・・)

↑片側200㏄ずつ注入した症例。これでしこりなく2カップアップ!

まだまだ誤解が多いみたいなので、初めて聞く人もいると思い、記載することにしました!

Q.脂肪豊胸で1回に安全に注入できる量をご存知ですか?(どのくらい出来るか?というのではなく、意味があり安全な量、という意味です。)選択肢は3つ。

①片側200~300㏄ (欲をかいちゃいけない!舌切り雀を思い出そう!やっぱ小さいつづらじゃないと、お化けがでるかも?)
②片側300~400㏄ (この位は入れてもらわないと、なんか大きくなる気がしないし納得しないな!自分は中位のつづらかな?)
③片側400㏄以上。 (入れれるだけ入れるのが美容外科医の義務であり、患者さんにとって絶対にベストな治療!たくさん入れてもらった方がお得な気がするしー!でも舌切り雀の大きなつづらな気もする・・・。お化けがでたらどうしよう?)

A.はい、もちろん①ですね!しかも200~250㏄がしこりのリスクを上げずに安全に、しかも入れる意味ある量ですね。(ところで舌切り雀の話、知ってますよね?つづらの意味とか(笑)。知らなかったとしても、それはジェネレーションギャップじゃないから、年のことで弄らないでね💦)

自分の経験上もそうですが、かつて美容外科学会でも、

”授乳歴がない女性に片側200㏄注入したケースでは9カ月後に140㏄程度残っていたが、片側300㏄注入したら120㏄程度しか残っていなかった”

という報告もありました。これがエビデンスであり、事実であり現実なんです!

まぁ、折角だから、人情としてたくさん入れたい気持ちもわかりますが、”お化け”ではなく”しこり”が出ますよ! 定着しなかった脂肪が吸収されないで残ったのがしこりですから!(あと脂肪吸引で混入した繊維質の不純物もしこりの原因ですね!)

自分もお客様の体格によって多少の増減はしていますが、いつも片側180~250㏄程度で仕上げています!

逆にこの位の量でも、通常の脂肪豊胸で片側300~400㏄無理やり詰め込んだフレームと遜色なくというか、それ以上に綺麗に仕上げることが出来ますから、この辺がBANNAI式オリジナル3D注入法の利点で、脂肪豊胸手術における、術者の腕の見せ所でしょう!

だから私はお陰様で、女医さんからの指名がめちゃめちゃ多いわけで・・・。

逆説的に言うと、しこりのリスクを考えているのかいないのか、それともクレームになるのが怖いのか(通常注入では、片側200㏄で止めたらバストは全然膨らまないのでクレームになります・・・)、まだまだ世の中には脂肪をたくさん詰め込む美容外科医が生き残っています・・・。10年以上前と変わらずに・・・。

それで一時的に大きく魅せて

”片側400㏄注入できるスペースを確保しました!”

とか自信満々に・・・。自分の無知を曝け出しているのか、お客様の無知を利用しているのか、両方なのか・・・。


考えようによっては注入量を公表しているだけまだ良心的ですが、このような風潮を美容外科からなくしたい!というのが、私の望みです!こんなんでは海外からも馬鹿にされますしー。


以前、

”手術の時にはデコルテに注入して貰えると言われた♪”

と言われても胸板にしかならなくて逆におかしくなるから喜んではいけない、とお話ししましたが、同じように

”片方に300㏄以上、出来るだけたくさんの脂肪を注入して(ぎゅうぎゅうに詰め込んで)もらえると言われた♪”

と言われても悲しむのはいいですが、決して喜んではいけないことなんですよー!


そうですね・・・。もしカウンセリングで手術前にクリニックから以下のことをと言われたら、美容外科医としての美的センスや技量、知識と良心いずれかが欠如している可能性があるので、そのクリニックはやめた方がいいと思います。

①手術の時にデコルテに注入するよ! → 胸板にしかならず女性らしい曲線が出来ない=美的センスなし!下乳と外乳を作る技術なし!

②手術の時に沢山脂肪を注入するね! → しこりのリスクを考えず、直後に大きくならないクレームを恐れている。かつ少ない脂肪量でも立体的に出来る技術なし!

ちょっと辛口に聞こえて、不愉快でしたらごめんなさい! でも、大事なご自分の身体なんですから、しっかりと理論武装してご自分の身を守りましょうね!

このブログを執筆したドクター

院長 坂内誠
銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長 坂内 誠

保有資格

医学博士/美容外科専門医

経歴

  • 1995 新潟大学医学部医学科卒
    新潟大学医学部附属病院 外科勤務
  • 1997 新潟大学医学部大学院外科学1入学
  • 2001 同上卒 医学博士取得
  • 2006 大手美容外科入職
    都内大型院の院長を務め、グループ内の年間脂肪豊胸手術件数全国トップを毎年記録
  • 2020 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック開設 院長に就任

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