COLUMN

〜医師監修〜脂肪豊胸に関するコラム

MTFのための豊胸手術について

MTFの豊胸術に必要な条件とは?

MTFの方の豊胸の相談も昔からチラホラとあり、条件が合えば当院でも承っていますが・・・。

当院は脂肪豊胸専門クリニックですが、果たしてMTFの方の豊胸はシリコンバック豊胸、脂肪豊胸のどちらの豊胸術がいいのか?

もし脂肪豊胸を希望するなら、どのような注意が必要か?

などについて、今回は解説してみようと思います。

自分の中でMTFの方の豊胸手術の第一選択は、シリコンバック豊胸

脂肪豊胸手術を専門にしている立場からすると、意外に思われるかもしれませんが、やはりMTFの方の第一選択はシリコンバック豊胸です。

これはシリコンバック豊胸の触り心地や動きが不自然なことや、10年程度で入れ替えの必要性がでることなどを勘案した上での判断です。

理由はたくさんありますが、一応解説しますね。

MTFの豊胸時に気をつけること①  注入エリアが広範囲

MTF谷間
男性の乳腺は、通常乳輪より小さいのが普通です。そこから谷間や下乳、外乳まで乳腺が発達した様に乳房の直径を大きくしないといけません!

なんとなーく脂肪を注入して、なんとなーく膨らんだバストで満足するのならいいですが、これでは殆ど自己満足の世界で、しっかりとした変化はわからないですよね…。

また男性の骨格だと胸郭(胴体)の幅もしっかりしてありますから、外乳もかなり広げなければいけなく、定着率に上限がある脂肪豊胸では、絶望的なくらい広い範囲に脂肪を注入しないといけません。

これは丁度100cc程度の小麦粉があり、それを狭い範囲に注入するなら多少盛り上げて高さも出すことが出来ますが、広い範囲に注入してもペターっとして全然膨らまないですよね?

これはビブラなどの対外式の皮膚拡張器を使用しても変わりません。あれは皮膚の硬さをカバーするものですし。

ニューハーフの方などで性転換を受けておらず、女性ホルモンを投与している場合、多少は乳腺が発達してきていますから、バージスラインを伸ばす距離が少しだけ短くはなりますが、それでもまだまだです。きちんとした結果をお望みなら、シリコンバックでないとキツイです。

それでは性転換手術を受け女性ホルモンも補充している場合はというと、もっとずっと乳腺が発達していますから、MTFの中では一番条件がいいです!

ただし、胸郭が広いのはどうしても条件が悪く、最低2回はしないとそれなりに満足した結果は得られないと思います。

ちなみに写真は性転換手術後の方に脂肪豊胸手術を2回したケースです。

下乳の長さも術前5.5cm前後はありますが(日本人女性の平均くらいはあります)、やはり胸郭が広いので谷間の距離は8.7cmもありました。

これを2回で1.2cmまで縮めましたから、結構いい感じに仕上がりました!

乳房の直径も10.4cmから15.8cmですから、脂肪豊胸手術としては、かなり大きくなったのではないでしょうか?

MTFの豊胸時に気をつけること② 皮膚が厚くて硬い

MTF直径
脂肪という柔らかい組織で、それよりもずっと硬い皮膚を持ち上げて丸みを出そうとするわけですから、通常の脂肪豊胸手術では①のこともあってうまく膨らんできません。

これはビブラなどの対外式皮膚拡張器を使っても焼け石に水ですね。しないよりはいいかな?という程度です。

ところが、これも究極の解決方法があります!

それがBANNAI式オリジナル3D注入法で手術をすることで、ビブラとか使わなくても高さをだすと同時にバージスラインも従来よりかなりくっきりと作ることが出来ます!

写真はBANNAI式オリジナル3D注入法でバージスライン(外乳〜下乳〜谷間)を作り直し、直径で3cm(4カップ相当)大きくしたケースです。

MTFの豊胸時に気をつけること③ 皮下脂肪が少ない

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これがMTFに対する豊胸手術で一番おすすめしない理由かもしれません。

男性の状態では、皮下脂肪ってつきにくいんですね。内臓脂肪にいきますね。

ニューハーフでホルモン剤を注射していれば多少皮下脂肪が増えますが、それでも十分に皮下脂肪があるケースってあまりお目にかかったことがないですね。

性転換手術をうけてホルモン剤を補充している方で、初めて皮下脂肪がとれそう!といった印象で、写真は自分がBANNAI式オリジナル3D注入法で2回脂肪豊胸したケースです。

このくらいの変化が出せれば、満足度はグッと高くなりシリコンバックに引けを取りません!


MTFの豊胸術について 結論

菅状乳房
MTFの場合、

①脂肪注入の領域が広くなること
②皮膚が厚く硬いので伸びにくいこと
③十分な皮下脂肪が取れない可能性があること

から、基本はシリコンバック豊胸の方がベターです。

ただし、体格が小柄だったり、皮下脂肪が十分あるケースなら、バージスラインをはっきりと作る技術があるドクターで複数回するつもりがあるなら脂肪豊胸も適応になるかもしれません。

この脂肪注入の技術は、脂肪豊胸手術では最難度と言っても過言ではなく、写真の様な ”管状乳房” のように全く下乳がないケースで通常のバストのように作る技術と共通しています。(自分が執刀したケースです)

このようなビフォーアフターを載せているドクターは最高峰の注入技術をもっていると断言できますよ!

やっぱり脂肪豊胸ならBANNAIで決まりだなー!

このコラムを監修したドクター

院長 坂内誠
銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長 坂内 誠

保有資格

医学博士/美容外科専門医

経歴

  • 1995 新潟大学医学部医学科卒
    新潟大学医学部附属病院 外科勤務
  • 1997 新潟大学医学部大学院外科学1入学
  • 2001 同上卒 医学博士取得
  • 2006 大手美容外科入職
    都内大型院の院長を務め、グループ内の年間脂肪豊胸手術件数全国トップを毎年記録
  • 2020 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック開設 院長に就任

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