血液豊胸のメリット、デメリットは?
そもそも血液豊胸とは?
どうやって手術するの?
血液豊胸とは、一般に自分の血液を使ってバストアップするというものですが、実際のところどうなんでしょうか?
やり方としては、まず自分の血液を献血するように大量(1回200〜400cc)に採取します。このうち使えるのは約半分の血漿部分ですから、200ccだと100ccが使えてバストには左右50ccずつ注入でき、400cc採取して始めて200ccが使えるので左右のバストに100ccずつ注入できます。
この時、血液をそのまま使うのではなく、熱を通してボイルします。丁度血液の使う部分は卵の白味のような黄色透明なんですが、これに熱を加えると生卵がゆで卵みたいにツルッとした白色の塊になります。
これをぐちゃぐちゃにミンチして(聞こえがいい様にジェルといってたりしますが💧)、それをヒアルロン酸豊胸のようにバストに注入してバストアップを図りますが…。
こんなものホントに身体に入れていいの?という感じですよ💦
確かに自分由来の材料ですが、熱変性してますので既に自分の組織ではない異物ですから…。
一応、血液豊胸のメリットとデメリットをみていきましょうか?
血液豊胸のメリット
豊胸に使う材料が自分の組織かつ採血するだけなので
①比較的安価
ということが挙げられます。元々ドイツだったかな?お金がなくてヒアルロン酸を買えない人用に安価に出来るフィラーというコンセプトでやり始めた治療ですから💦(これで高かったらぼったくりです)
②ダウンタイムが小さい
採血と胸への注入で済むので、お胸が数日痛いだけで済みますから、ヒアルロン酸豊胸と同じ感じですね。
血液豊胸のデメリット
自分の血液を献血のように大量に採取しますから、一度に多量に取ることは出来ません!
例えば体重50kg以上で貧血がないかチェックして、大丈夫であれば400cc採取できますが、日本人女性でこれに該当する人ばかりではないですよねー?よって
①(安全性から)一度に大きく出来るのに限界がある
片胸100ccずつと言うのが常識の範囲ですねー。
②異物であるから定着せず、しこりになるリスクがある
”しこりの原因は血小板が入っているからで、PPPなら起きない”
という説もありますが、そういう問題ではなく、所詮は異物を大量に注入する(もしくは怪しいものを添加している)から起きると考えた方が自然です。
という説もありますが、そういう問題ではなく、所詮は異物を大量に注入する(もしくは怪しいものを添加している)から起きると考えた方が自然です。
③持続期間も数ヶ月と短い
ということで、某大手クリニックで最初に”献血豊胸”として売り出されTVでも取り上げられましたが、程なくしてメニューから姿を消しました…。
まだ今でも血液豊胸を行なっているクリニックがあるようですが、うーん…。
ホームページを見てみると成長因子とかいう訳のわからないものをブレンドしてるようですし、長持ちすると謳っていますが、そもそも本当に血液豊胸なのか、なんとも言えないですね。
※この成長因子ってのが曲者です! この業界にいて15年の経験から言うのですが、
”成長因子”って怪しさ満点!
なんですよ…。
ついつい血液豊胸はヒアルロン酸豊胸と似た様な感じの治療なので、ダウンタイムが少なくてすむし、自分の組織でやるから定着しそうな気もするし、安全そうな気もするし…
いやいや、そこが落とし穴! 相手の思う壷!
ここは
君子危うきに近寄らず!
を貫き通した方が賢明ですよ!
結論としては血液豊胸は決して安全というわけではなく、やはり安全性でいえば、きちんと生きている自分の組織を注入する脂肪豊胸が一番だと思いますよ。
結論 血液豊胸はヒアルロン酸豊胸と同じでオススメしないです
このコラムを監修したドクター
銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長
坂内 誠
保有資格
医学博士/美容外科専門医経歴
-
1995
新潟大学医学部医学科卒
新潟大学医学部附属病院 外科勤務 - 1997 新潟大学医学部大学院外科学1入学
- 2001 同上卒 医学博士取得
-
2006
大手美容外科入職
都内大型院の院長を務め、グループ内の年間脂肪豊胸手術件数全国トップを毎年記録 - 2020 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック開設 院長に就任