BANNAIの術後6か月評価基準
脂肪豊胸は「デザインした」で終わらせない。半年後に結果を測って判定します。
先に結論|BANNAIの術後6か月評価基準とは?
BANNAIの術後6か月評価基準とは、脂肪豊胸後6か月を標準的な完成評価時点として、術前に設計した乳房が実際にどう変化したかを測定し、結果を判定する銀座3丁目・BANNAI美容クリニックの院内評価体系です。
3Dスキャナーでは、乳房部体積だけでなく、下乳、乳房横径・外乳、前方への高さ、バージスライン、トップバストとアンダーバストの差などを確認します。現在の診療では、同じ時期にエコーを行い、乳房内部の状態も確認しています。
術前に設計する → 手術で形にする → 半年後に測る → 結果を判定するまでを、一つの診療プロセスとして考えています。
※BANNAIの術後6か月評価基準は、学会等が定めた公式な評価基準ではなく、当院が臨床で用いている院内評価体系です。
この評価体系を年度単位で集計した実測データは、 BANNAIの年次成績報告 で公開しています。
なぜ、脂肪豊胸を半年後に評価するのでしょうか
手術直後の乳房には、注入した脂肪だけでなく、腫れや浮腫などの影響も含まれています。そのため、手術直後に大きく見えることと、完成した乳房が大きくなったことは同じではありません。
BANNAIでは、術後6か月を標準的な完成評価時点としています。これは「6か月を過ぎたら乳房が一切変化しない」という意味ではなく、患者さんごと・症例ごとの結果を同じ時点で比較するための基準です。
実際の診療では、仕事や遠方からの来院などで手術日のちょうど6か月後に受診できないこともあります。そのため年次成績の解析では、原則として手術からおおむね5か月半〜7か月を「6か月評価」として扱い、実際の撮影日も記録します。
「形にこだわる」と、「形が変わったことを確認する」は違います
「自然な形にします」「オーダーメイドでデザインします」「下乳をつくります」と説明することはできます。しかし、術前に形を考えたことだけでは、その形が完成時に実現したかどうかは分かりません。
形を語るなら、半年後に確かめる。
術前のデザインと半年後の乳房を同じ評価軸で比較して、初めて「何が変わったのか」を確認できます。
注入量は「入力」。半年後の乳房形態が「結果」です
脂肪には、シリコンバッグのように最初から決まった形がありません。同じ量の脂肪を注入しても、どこに配置したか、どの方向へ広がったか、どの程度残ったか、その体積が乳房のどの部分に表現されたかによって、完成する乳房は変わります。
注入量は手術時の量。半年後の乳房の形の変化が、評価すべき結果です。
つまり、「何cc入れたか」は入力。「半年後に乳房部フレームがどう変わったか」が結果です。注入量が多いこと自体を、手術の成功とは考えません。
半年後、3Dスキャナーで何を測るのでしょうか
BANNAIでは、乳房を体積だけで評価しません。
1|乳房部体積
術前と術後6か月の乳房部体積を比較します。ただし、3Dスキャナーで得られる乳房部体積差は、生着した脂肪細胞そのものを直接測定した値ではありません。体重、姿勢、呼吸、計測範囲、ランドマーク設定などの影響を受ける可能性があります。
そのため、乳房部体積差は残存体積の臨床的な計測指標として扱い、それだけで結果を判定しません。
2|下乳
乳頭からバージスラインまでの下側の乳房が、どのように変化したかを確認します。BANNAIが考える下乳形成は、単に下方向へ距離が延びることだけではありません。下乳中央に前方への高さが生まれ、下極の丸みや乳房全体の重心が変わり、バージスラインへ自然につながっているかを見ます。
3|乳房横径・外乳
乳房そのものが外側へどのように広がったかを確認します。単に胸郭全体が厚くなることと、乳房の外側輪郭が広がることは同じではありません。
4|下乳高・前方への高さ
横や斜めから見たとき、乳房が胸壁から前方へどのように立ち上がったかを確認します。乳頭付近だけが突出するのではなく、特に下乳中央の前方への高さが形成されているかは、BANNAIが重視する形態要素の一つです。
5|バージスライン
バージスラインは、乳房と胸壁を分ける下縁の境界です。下乳、外乳、下乳高が変化したとき、それらを一つの乳房として受け止める境界がどのように形成されたかを確認します。
6|トップバストとアンダーバストの差
トップバストとアンダーバストの差も確認します。ただしトップバストとアンダーバストの差と、実際に着用するブラジャーのカップ表記は同一ではありません。メーカー、製品、測定方法、着用状態などによってブラジャー表記は変わります。
3Dとエコーは、役割が違います
乳房の外形、体積、下乳、横径、高さ、バージスラインなどを確認します。
オイルシストや脂肪壊死を疑う所見など、乳房内部の状態を確認します。
現在のBANNAIでは、術後6か月に3Dスキャナーで外の形+エコーで中の状態を確認しています。3Dスキャナーだけで安全性のすべてを判断できるわけではなく、6か月時点で問題がないことが将来にわたる絶対的な安全を保証するものでもありません。
安全性・定着・形態は、3つの別の評価軸です
安全性
感染、脂肪壊死、オイルシスト、硬結・しこり、予定外処置、再手術などを確認します。
残存体積
注入した脂肪によって、術後6か月に乳房部へどれだけ体積変化が残っているかを確認します。
形態
残った体積が、下乳・外乳・下乳高・バージスラインの変化として、どのように乳房部フレームへ表現されたかを確認します。
脂肪が残ったことと、目標とした乳房形態になったことは同じではありません。反対に、形が変化していても合併症があれば、手術全体を単純に成功とは評価できません。そのため3つを混ぜて一つの「総合点」にはしません。
脂肪豊胸3.0と5D注入法は、どこに位置づくのでしょうか
- 脂肪豊胸3.0
- 安全性と脂肪の定着を前提に、乳房の形態変化を独立した成功基準として考える思想。
- 5D注入法
- 脂肪豊胸3.0で設計した乳房形態を、実際の手術で表現するための実装技術。
- 術後6か月評価基準
- 設計した結果が完成時に実際にどうなったかを測定・判定する評価体系。
脂肪豊胸3.0=何を成功と考えるか
5D注入法=どうつくるか
術後6か月評価基準=できたものをどう確かめるか
サイズ保証(再手術サポート)も、半年後の変化を見て判定します
BANNAIのサイズ保証(再手術サポート)は、ブラジャーのカップ表記そのものを保証する制度ではありません。術後6か月に、以下の4指標を確認します。
| 指標 | 当院における1カップ相当の変化を確認する基準 |
|---|---|
| 下乳 | +8 mm |
| 乳房横径 | +4 mm |
| 乳房部体積 | +60 mL |
| トップバストとアンダーバストの差 | +2.5 cm |
4項目すべてを満たす必要はありません。BANNAIでは、いずれか1項目以上で基準を満たした場合に、当院における1カップ相当の形態変化が確認されたと判定します。
ただし、これは一般医学における普遍的な「1カップ」の定義ではありません。実際の保証適用は、患者さんが選択した治療プランと、その時点の保証規程に基づいて判断します。
この基準は、自然乳房594例の3D解析ともつながっています
BANNAIでは、豊胸手術歴のない成人女性594例について、3D乳房形態の院内横断解析を行っています。この解析では、トップバストとアンダーバストの差が2.5cm大きい場合、乳房部体積約+60.7mL、下乳約+7.8mm、乳房横径約+4.2mmという関連がみられました。一方、乳房間距離が短くなる明確な関係は認めませんでした。
重要なのは、この解析が同じ人の乳房が時間とともに成長したデータではないことです。サイズの異なる自然乳房を同じ条件で比較した横断解析であり、「脂肪を○cc入れれば○mm変わる」という手術の注入量と効果の関係を示すものではありません。
BANNAIでは、このデータを注入量を決める式としてではなく、乳房のサイズ差が、体積だけでなく下乳や横方向のフレームにも現れることを考えるための基礎資料として用いています。
年間手術数と解析対象を分けて、半年後の結果を報告します
BANNAIの年次成績報告では、年間に実施した手術の件数と、術後の形態解析に用いる件数を区別して示します。
2025年の年間手術数と半年後の3D形態解析
2025年の年間手術数は、院内のMMデータを集計元として305件です。内訳は通常OP274件、再OP31件です。
6か月形態解析台帳には218件が収載され、そのうち主要3D評価がある155件を主解析対象としています。
218件は年間総手術数ではありません。通常OP274件に対する台帳収載218件の割合は、単純な追跡率ではありません。台帳に収載されていない手術を、そのまま追跡脱落とは扱いません。
台帳218件中、主要3D評価がある割合は155/218=71.1%です。
主解析155件のうち、下乳、乳房横径、3D上の乳房部体積差、トップバストとアンダーバストの差の4指標で、1項目以上が院内基準以上だったのは132件(85.2%)でした。
85.2%は手術全体の成功率ではなく、主要3D評価がある155件における院内評価基準を満たした割合です。個々の患者さんへの結果保証ではありません。
よくある質問
脂肪豊胸は何か月後に完成しますか?
BANNAIでは、術後6か月を標準的な完成評価時点としています。実際の診療では来院事情を考慮し、年次解析では原則として手術後おおむね5か月半〜7か月を6か月評価期間として扱います。
なぜ手術直後ではなく半年後に評価するのですか?
手術直後には、注入した脂肪だけでなく腫脹や浮腫も含まれるからです。完成時の結果を比較するためには、一定期間経過後に同じ評価軸で測る必要があります。
3Dスキャナーで脂肪の生着率が分かりますか?
3Dスキャナーで得られる乳房部体積差は、生着した脂肪組織そのものを直接測定した値ではありません。BANNAIでは、6か月後の乳房部体積変化を残存体積の臨床的指標として扱います。
3Dスキャナーとエコーは何が違いますか?
3Dスキャナーは主に乳房の外形を評価します。エコーはオイルシストや脂肪壊死を疑う所見など、乳房内部の状態を確認するために使います。
BANNAIでは何を「脂肪豊胸の成功」と考えていますか?
安全性、必要な乳房部体積が残っていること、そしてその体積が目標とした乳房形態の変化につながっていることを別々に確認します。一つの指標だけで成功を決めません。
サイズ保証(再手術サポート)はブラジャーのカップ数を保証する制度ですか?
いいえ。ブラジャーのカップ表記そのものを保証する制度ではありません。術後6か月に下乳、乳房横径、乳房部体積、トップバストとアンダーバストの差を測定し、BANNAIの院内基準で形態変化を判定します。実際の保証適用は各プランの保証規程に基づきます。
半年前に追加の脂肪豊胸を受けた場合、最初の手術の結果はどう評価しますか?
最初の手術の6か月評価より前に追加豊胸を受けた場合、その後の3D値は最初の手術単独の結果ではありません。年次成績報告では、最初の手術の主要な形態評価の集計から分け、追加手術として記録します。
年次成績報告は、年間のすべての手術を同じ分母で解析していますか?
いいえ。年間手術数と、解析台帳への収載数、主要3D評価のある手術数を分けて示します。2025年は年間305件、台帳収載218件、主要3D評価あり155件で、形態の主解析には155件を用いています。218件を年間総手術数とは扱いません。
まとめ|設計したなら、半年後に確かめる
脂肪豊胸で「形にこだわっています」と言うことはできます。しかし本当に重要なのは、その形が、完成した半年後に実現しているかです。
設計 → 手術 → 測定 → 判定
脂肪豊胸3.0で完成像を考え、5D注入法で実際の乳房に表現し、術後6か月評価基準で半年後に結果を確かめる。
設計したなら、結果まで測る。




