脂肪由来幹細胞は、身体のどこに多い?
それが多いと
”脂肪の定着がよくなる(可能性がある)!”
ということで注目されて久しい脂肪由来幹細胞ですが、実は皮下脂肪でも、幹細胞が多く存在している部分と、そうでない部分ってあるんですよー!
てことは、本当に脂肪由来幹細胞に定着率をアップさせる効果があるのならば、そこの脂肪を優先的に取って脂肪豊胸に使用すれば、お胸にたくさん残り、とっても効果が上がる気がしませんか?
自分もかつてそう考え、そこの部分を注入した方が結果がいい気がして、色々出来る範囲で工夫してみましたが・・・。
(美容外科医なのに、こんなこと考えてオペしてるんですよ!なかなかレアな存在でしょ?でもそうじゃなきゃ美乳を作るためには3D注入法とか考えないしー。基本的に経営より研究肌なんですよ)
では、どこに脂肪由来幹細胞が多いかというと・・・。
答えは、”大腿の深ーい所”に多いと言われています!
それで、そこの脂肪を多く使った結果は?
残念ながら、目に見えた違いはありませんでした・・・。
ここで注入する脂肪の幹細胞を多くしても、定着に役立たない?という仮説が出来ました。
じゃあってんで、昔から噂の脂肪由来幹細胞をドナーに添加する手術方法で幹細胞(正確にいうと再生細胞)を増やすメニューも数百件経験しましたが、見た感じそんなに変化なく・・・。なぜだ?幹細胞!
理屈では効果があるはずだし、感覚で言うと多ければ多いほど定着しそうな気がしますが、現実問題そうじゃないんです・・・。不思議。
つまり、私の12年で数千件の経験から言って、注入する脂肪(ドナー)に幹細胞や再生細胞を増やしても、結果にあまり差が出ないことがわかりました。論文的に乳がん患者など正常より弱っている人に使うと幹細胞の効果がでる、というのもありますが、普段美容で健康な方にする場合、ドナーには幹細胞は必要最小限入っていれば間に合うみたいなんです。
ただ、自分も術後にバストが育ってくる現象を何度も確認したことがあります!
それが、①ある製剤を使った場合と、②リジェネラⅡをドナーに混ぜた時
なんです!
①は残念ながら現在使用できませんが、当時は2カップアップは普通で、1回の豊胸手術でA→Eになった例も経験しています。(ただこれも不思議なことに、効果が出る人とそうでない人、やはり個人差がありました。薬によるシグナルが入る人と、入らない人がいらっしゃるんでしょうねー)
ということで、消去法で現在当院では②のみ扱っていますが、従来の皮膚の組織だけ使用するリジェネラⅡ(これでもバストが成長する現象を確認したことがあります)だけでなく、今年になって新開発された皮膚と脂肪の組織を使うリジェネラⅢがあります!
これも①と同じように効果に個人差があることが予想されますが、海外では定着率が向上したという報告もありますし、これを含めた当院のオプションをすべて付けて頂くと2カップ保証がありますので損するリスクはなく、保証がもついてお得ですよ!
常に試行錯誤し、より良い方法を築き上げようと小さいクリニックながら努力していますので、これからも応援よろしくお願い致します!
このブログを執筆したドクター
銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長
坂内 誠
保有資格
医学博士/美容外科専門医経歴
-
1995
新潟大学医学部医学科卒
新潟大学医学部附属病院 外科勤務 - 1997 新潟大学医学部大学院外科学1入学
- 2001 同上卒 医学博士取得
-
2006
大手美容外科入職
都内大型院の院長を務め、グループ内の年間脂肪豊胸手術件数全国トップを毎年記録 - 2020 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック開設 院長に就任