脂肪豊胸手術後の内出血について(脂肪吸引部・大腿編)

美容外科手術にはダウンタイムというものがあり、どうしても腫れや内出血、あとは多少の痛みが伴ってきます・・・。
みなさん、お仕事や日常生活がありますから、また周囲にバレない様にする必要もありますから、ダウンタイムは短いに越したことはありませんが、個人差もあって一概にもいえません・・・。
しかし、それを最小限にすることもドクターの務めであり、私の豊胸手術後の内出血は少ない!と時々耳にしますので、それについてコメントしますね!
今回は、大腿の内出血について
①ドクターの経験と丁寧な操作
当たり前ですが、ある程度の経験がないと、脂肪吸引のカニューレでいろんなところを突っついちゃうので、内出血や痛みが多くなります。自分も駆け出しのころは内出血が多かったですし、ここは、どんな手術でもある程度は仕方ないです。ただお客様からすれば、出来るだけ経験豊富なベテランにお願いしたいところですよねー。
②術後の圧迫固定
美容外科では、通常はトレーニングを受けた上手なナースさんが脂肪吸引部を弾性包帯でぐるぐる巻きにしてくれます。この圧力が弱すぎると腫れや内出血が多くなります。実はここも(ナースさんの)経験なので、あまりたくさんのスタッフが担当しない方が、ナースさんの上達は早いです!しかも当院は脂肪豊胸の件数がハンパないので、否が応でも熟練になるのが早いですし、術後自分が患者さんの状態をチェックして、何かあればスタッフにフィードバックしますから、そちらも万全です!
③アキ―セル脂肪吸引器を使う
熟練したドクターのスキルを最大限に生かすのが、アキ―セル脂肪吸引器!
まずカニューレの先端の、脂肪を吸引する穴があるのですが、従来の脂肪吸引の場合はそこの穴自体が徐々に薄くなって、円形のカッターの刃のようになっています!それを前後に動かして脂肪組織を細かく砕きながら吸引してくるのですが・・・。
そんなものを何百、何千回と動かしたら、出血して痛みが強いのも当然ですよね?昔はそうだったのです!
しかし、アキ―セル脂肪吸引器の先端の穴は、刃物のようになっていないのですねー。振動と回転で血管を含む索状物を避けながら脂肪細胞を中心に吸引するから出血が最小限になるので、その結果、術後の内出血や痛みが少ないんです!
例えば、あるところにブドウ畑があるとします。そこにはブドウの木が沢山あって、それぞれにたくさんのブドウの房が実っています。そのブドウを採りたいと思い、枝ごとバキバキ切って集めると、残るのは裸のブドウの木だけになります。荒涼とした風景ですね・・・。これが従来の脂肪吸引。
これに対し、ブドウの房だけを枝から振動でふるい落として集めるので、ブドウの木だけでなく枝もしっかり畑に残る!こんなイメージがアキ―セル脂肪吸引です。伝わったかな・・・?
(なので脂肪吸引は、アキ―セルとベイザーのどちらが内出血が多いか?と言えば、経験的にも理論的にもアキ―セルの方が内出血ははるかに少ないです!誰ですか?アキ―セルの方がベイザーより内出血が多いと言っている人は!)
④さらにベイザーを使う
アキ―セル脂肪吸引でも、ベイザーを併用した方がいいです! 先程のブドウ畑で言えば、ベイザーを使うことは、更に前もってブドウの房を枝から取れやすくすることが出来ます!
なのでアキ―セル単独よりも、ベイザーも使用した方が、更にダウンタイム(痛みや内出血)は少なくなります!
よく、
”ベイザーか?アキ―セルか?”
という変な話がありますが、自分としてお客様にベストなのは
”ベイザーも!アキ―セルも!”
です!
そもそも2つは役目が違うから共存できるし、アキ―セルといういい機械があるのにの、ベイザーだけしか使わない?
ベイザーもアキ―セルも両方使うのが一番お客様のためですから、お客様にいいものは、どちらも使えばいいじゃないですか?
答えはたってシンプルですね!ベイザー単独より、ベイザーとアキ―セルのダブル併用が一番です!
以上、今回は脂肪吸引部の内出血についてでしたー!
このブログを執筆したドクター

銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長
坂内 誠
保有資格
医学博士/美容外科専門医経歴
-
1995
新潟大学医学部医学科卒
新潟大学医学部附属病院 外科勤務 - 1997 新潟大学医学部大学院外科学1入学
- 2001 同上卒 医学博士取得
-
2006
大手美容外科入職
都内大型院の院長を務め、グループ内の年間脂肪豊胸手術件数全国トップを毎年記録 - 2020 銀座3丁目・BANNAI美容クリニック開設 院長に就任