脂肪豊胸手術で失敗しないために知っておくべき3つのポイント!【医師監修】

脂肪豊胸手術で失敗しないために知っておくべき3つのポイント!【医師監修】

もし、脂肪豊胸手術を受けてみようかな?と思ったとしても、果たして一体どのクリニックで受けたらいいか、なかなか見当がつかないですよね?
そこで、美容外科専門医で大手でも10数年の院長経験があり、業界の事情を隅々まで知っているドクターが、少しでも皆様の役に立てるようにアドバイスをしたいと思いますので、最後まで是非お読み下さいね。

ポイント① 脂肪豊胸の時に、どんなクリニックを選ぶか? 失敗しないための重要度★★☆

とりあえず大手を選ぶ

手術をどこで受けたらいいかわからないと、とりあえず大手なら安心かも?と考える人も多いと思います。
一般に大手というのは、たくさんの手術メニューを、最低限のレベルを満たした仕上がりで安く提供することを目指していますから、手術結果もそこそこで、流れ作業になる感じは否めません
またこのように、ドクターの技術も最低限のレベルをクリアすることを目標にしていますから、大手の中にも脂肪豊胸が得意なドクターもいれば、そうでもないドクターもいて、大手で脂肪豊胸手術をするのは、ある意味賭けになります。
ですから、調べるのも面倒だし、よくわからないから、“とりあえず近くの大手”に決めて、手術は流れ作業に身を任せ、価格もなるべく安く済ませる!という方針は、ちょっと不安ですね。(大手で比較的豊胸が得意なドクターを探しても、あまり変わらないですね)
脂肪豊胸手術というのは、あなたの大切な身体にメスを入れて、しかもバストアップ効果が半永久的に残るものなのです。それでもし、納得できない仕上がりになったとしたら、その結果も半永久的に残ってしまいます。それでもあなたは大丈夫なのですか?

脂肪吸引・注入に特化しているクリニックを選ぶ

脂肪吸引・注入を専門にしているクリニックであれば、大手よりは各ドクターがそれに慣れている可能性が高いですが、脂肪豊胸というよりは脂肪吸引に力を入れているところが多く、バストの形が解剖学的に正しく美しいかと言うと、疑問が残るのが現状です
また専門にしているクリニックと自称していても、中には1〜2年目のドクターも混じっていますから、ドクターによる技術や経験の差は勿論ありますし、かつそのようなクリニックは、ベテランのドクターを指名出来ないことも多いのです。よって、脂肪専門と謳っているクリニックであれば絶対安心かというと、実はそうでもないのです。
ここまでお読み頂いてお分かりだと思いますが、脂肪豊胸手術はどこで受けたらいいか?と考えたら、まずはクリニック選びから入ってしまうかもしれませんが、手術は100パーセント技術職です。
よって、どのクリニックで手術するか?が重要ではなく、どのドクターに手術してもらうか?(誰が手術をするか?)ということが一番大事になります。
また技術や経験がないドクターに要望を伝えても、その通りに出来ないことも多いのです。
まず、この大原則をおさえておくことが、脂肪豊胸で失敗しない大事なコツになります!(実は、脂肪豊胸に限らず、全ての技術職に当てはまる、大事な原理原則です)
脂肪豊胸手術で失敗しないためのポイント①どのクリニックで手術を受けるかでなく、どのドクターにお願いするか?(誰が手術を担当するか?)が重要。

ポイント② どのようなドクターを選ぶといいか? 失敗しないための重要度★★★

①脂肪豊胸をメインにしてから最低3年、300症例以上

当たり前ですが、手術はクリニックなどの看板がするのではなく、ドクター本人が行うものですから、手術で失敗しないためには、“ドクター選び”が一番重要なポイントになります。

では、どのようにドクター選びをすればいいのでしょうか?

まず最低条件として、そのドクターの美容外科医でのキャリアでも、

脂肪豊胸をメインにしてから最低3年、300症例以上

を経験していたいところです。その前の段階はまだ修行中で、ただ単に手術の仕方を覚えて、“脂肪豊胸手術が出来るだけ”のレベルで、各種トラブルなどに対応出来ない可能性が高いです。

ちなみに脂肪豊胸手術は切開縫合する手術ではなく立体的に造形する手術なので、必要とされる能力が形成外科的なものとは違いますから、形成外科専門医の資格の有無は、脂肪豊胸の上手さとは、あまり関係がありません。

②症例写真

ではキャリアがOKだとして、次に見なければいけないものは? というか、ここで一番ドクターの実力が分かる大事なものは、

症例写真です!

例えば症例写真の見方として

●手術直後の写真の場合
①バージスラインが本来の自分のものより一回り大きく、新しく作り直されているか?
②仰向けでバージスラインがくっきりとし、高さが出ているか?(あたかもシリコンバックが入っているように仰向けで形が出るというのは不自然な気もしますが、脂肪豊胸では完成すると本物のように平らになりますから大丈夫です。逆に手術直後に高さが出てないと、それ以降はもうバストの高さが出るチャンスはありません)

●手術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の写真の場合
①正面からでは、バージスラインが一回り大きくなり、下乳や外乳が出来てボディラインにS字カーブ、女性らしい曲線美ができ、逆三角形ではなくなっているか?
②横からでは、デコルテより下乳の方が高くなるように高さが出て、乳首が上を向いているか?

まずこの辺りの変化が手術前後で出ているかを、しっかりと症例写真でチェックしましょう! ただし、症例写真がいいとしても、脂肪の注入量をやたら多くして大きく見せかけているケース(この場合、結局は定着せず、しこりになるリスクが高くなる)もありますので、早とちりはしないで、症例写真が大丈夫の場合でも、しっかり以下をチェックしてみて下さい。

③注入量は片側どのくらいか?

脂肪豊胸は移植手術なので、一度に定着できる量に限界があるのは周知の事実です。体格にもよりますが、現在のところ片側300ccを超えて脂肪を注入していれば明らかに入れ過ぎで、この場合は注入技術ではなく注入量を多くして一時的にバストを大きく見せかけているだけの可能性が高いので、症例写真で大きくなっている気がしても騙されないようにしましょう。

定着できない脂肪は、いずれ吸収されて小さくなりますが、吸収され残るとしこりのリスクが高くなるだけなので、片側300ccを超える大量注入は危険です。

④デコルテにはどのくらい脂肪を注入しているか?

ドクターのバスト形成技術が上がり、バストトップを高くすることが出来るようになると、デコルテ部には殆ど脂肪を注入しなくても、デコルテは自然に盛り上がってくるものです。

もしデコルテに注入しているとドクターが言えば、それは“自分はバストの高さを十分に出せないです!”と言っているのと同じことなんです。

またデコルテ部分にはもともと乳腺はありませんから、デコルテを膨らますのは不自然で、バストトップを高くした結果、肋骨の浮き上がりを解消される方がバランス的に綺麗なバストです。

ところが、バストトップの高さを出せないのにデコルテ部に脂肪を注入すると、ただぽっちゃりした力士のような胸になるだけで、とてもセクシーとはかけ離れたバストになりますから、“お望み通りにデコルテに入れますよ!“というクリニックで手術をお願いすると、高い確率で手術結果に満足できないでしょう。

(谷間に脂肪を注入したら本当に離れ乳が治せるか?
これも実際にバストの形成が十分に出来ないドクターが間違っているバスト形成の原理原則です。本当に谷間に集中して脂肪を注入したら、逆に乳首は中から押し出されて外を向きますから、離れ乳がさらに悪化します。

もし、“離れ乳を治すには谷間に脂肪を注入して治せばいい!“と言われたクリニックで手術をすれば、間違いなく離れ乳が悪化するので、そこでの手術は絶対に避けるべきです)
脂肪豊胸手術で失敗しないためのポイント②どのドクターにお願いするか?の見極めには、そのドクターが最低3年、300件以上の脂肪豊胸手術の経験があり、かつ症例写真と注入量をチェックすることが一番重要なポイントです。
脂肪豊胸手術で失敗しないためには、絶対にこの手間を欠いてはいけません!

ポイント③ サイズ保証があるクリニックを選ぶ! 失敗しないための重要度★★★

脂肪豊胸手術は、脂肪の定着率に個人差があると聞いたことはありませんか?

例え同じ脂肪の量を注入したとしても、定着する脂肪の量に差が出るというのが脂肪豊胸手術なのです。ですから、せっかくお金を払っても脂肪の定着が悪いと、殆どバストのサイズが変化しなかったという、とても残念な結果になってしまうリスクもあるのです。

ところが通常の脂肪豊胸手術を行なっているクリニックでは、あくまで脂肪吸引をしてバストに脂肪注入するだけが契約で、定着が悪かった場合の救済策というものはありません。

しかし、最低限のサイズ保証というものをしているクリニックが存在するのです!

ですから、同じくらいの手術料金を払うのであれば、サイズ保証のあるクリニックで手術をする方が、万が一の時にかなり安心です。

ちなみに、保証としては脂肪吸引部の凹凸の修正や傷口の修正なども保証を設けているクリニックもありますので、その保証がついているのか、無料でやってもらえるのか、それとも有料になってしまうのか、確認するのが大事です。
脂肪豊胸手術で失敗しないためのポイント③万が一脂肪の定着が悪かった時のために、サイズ保証をしているクリニックで手術した方が安心感が全然違う!保証にはその他、脂肪吸引部の修正や傷口の修正などの保証もある。
いかがでしたでしょうか?今回は脂肪豊胸手術を思い立った時に最初に得る知識として、
脂肪豊胸手術で失敗しないために知っておくべき、3つのポイント!としてまとめました。

この内容が少しでもあなたの役に立ち、納得のいく結果になる手助けが出来たら幸いです。

脂肪豊胸で失敗しないためのチェックリスト

□手術結果はクリニックにではなく、ドクターの力量に影響されることを知っている
□ホームページに書いてあることを盲信しないで、いくつかのクリニックや口コミサイトをチェックして多面的に判断する
□当日価格で執拗に契約を迫るクリニックは避ける
□アクアフィリングやFGFなどの成分を使っていない
□担当するドクターは脂肪豊胸を3年、300症例している
□担当するドクターの脂肪の注入量は、片側300cc未満である(250cc前後が安全)
□サイズ保証があるクリニックである
□担当するドクターの症例写真をチェックして、以下の条件をクリアしている

手術直後
□バージスラインはひと回り大きくなっている
□仰向けの状態で高さが出ている

1ヶ月以降
□ボディーラインでS字が出来ている(正面)
□下乳・外乳が出来ている(正面)
□バージスラインがはっきりしている(正面)
□術前に比べ高さが出ている(側面)
□術前に比べアンダーの位置が下がっている(側面)
□デコルテが膨らみすぎていない(側面)
□乳首が下を向いていない(側面)

〜コラム〜 絶対覚えていたほうがいい、こんなクリニックは危ない!3選!

“当日価格”を提示し、執拗に当日の契約を迫るクリニック!

“今日契約して頂けるなら、通常250万円なんですが、特別に150万に値引きします!”

とかが常套句でしょうか? 恐らく元々150万のところを、その価格を安くせるために最初250万とふっかけておいて、かつ今日決めないとチャンスを逃してしまう!と、お客様を焦らせて冷静さを失わせて契約に持っていく手口です。酷い場合は4時間くらい缶詰にされて、返してもらえなかったという話もカウンセリングにいらした患者様から聞きます。

それでもまだ、お客様が納得した手術、満足した結果になればいいのですが、そういったクリニックの場合は大抵結果が…。

ですからカウンセリング当日の契約をしつこく迫るクリニックなら、手術の予約はしない方がいいです。間違ってそのようなクリニックにカウンセリングに行ってしまった場合、大変ですが勇気を持って断りましょう!あとで後悔するのは貴女だからです!

当日契約でなくても見積もりの有効期限は1ヶ月とか、カウンセリング当日に焦って手術を決めなくてもいいクリニックの方が良心的ですし安全です。またこれは、あとで落ち着いて、じっくり他院と比較検討されても大丈夫!というクリニックの自信の現れでもあると思います。

また、大抵の美容外科手術の予約時には、予約金が必要(相場は10〜20万円)なのですが、このように当日の契約を迫る強引なクリニックの場合、根負けして一旦手術を申し込んでしまうと、キャンセル料と称してその予約金も没収されてしまうことが多いので、二重に注意が必要です。

このことからも、当日契約を迫るかどうかだけではなく、手術のキャンセル料も手術日の2週間前までは返還されるとか、どちらも時間的に余裕があるクリニックを選んだ方が後悔しないでしょう。

やたら権威性を前面に押し出すクリニック

身の回りに、“俺はこんなに凄いんだぞ!”って、やたら自慢する人っていませんか?

そういう自慢する人って、逆にその人の器の底が見えてしまいますし、実際は大したことない人が多いですよね?クリニックにしても、それと同じです。特に自院のホームページには、好きなことが書けるので、クリニックのホームページの文言は鵜呑みにしない方がいいです。

(例えば、“ドクターの指導機関”というクリニックも、実際は何の効力もない“認定医“を付与するために、ちょこっと手術を見学させただけで、“ドクター指導した!”としているクリニックがありますが、これはかなり誇張してないでしょうか?

また同様に、“麻酔科ドクター在籍だから安心!”という表現にも注意が必要です。実は麻酔科出身のドクターがそのグループに在籍しているだけで、各手術をきちんと麻酔科医が担当している訳ではないこともありますので、この辺りも手術の他に麻酔を担当する麻酔科のドクターに会ったり名前を聞いたりとか、しっかり確認した方がいいでしょう。)

(このように)羊頭狗肉とでも言いましょうか、かなり誤解を与える表記を意図的にする、ということがありますから、何の疑いもなく、そのクリニックのホームページを盲信するのは、やめた方がいいでしょう。

いくつものクリニックのホームページを見比べて、手術価格の相場感も養って、いくつか気になるクリニックでカウンセリングを受けてみるのがオススメです!

怪しいメニューを施行しているクリニック

安全性が確立されていないメニューをラインナップしているクリニックは、それ自体で倫理観に問題があるので、何かあった時の対応にも誠意が欠ける可能性が高いので、やはり避けた方が無難でしょう。

例えば既に学会で使用しないように勧告が出されているアクアフィリング(アクアリフト、ロスデラインも同様)を未だにしているクリニックには、近寄らない方がいいでしょう。

また、豊胸の成分にFGF(線維芽細胞増殖因子)を添加しているクリニックも注意が必要です。
FGF(線維芽細胞増殖因子)は、新生血管を増生させるので一見脂肪の定着が上がる気がしますが、他に肉芽腫を形成したり、なにかよくわからないことが引き起こされて体積が増加してバストアップして見えることがあります。

FGF(線維芽細胞増殖因子)は、褥瘡治療など、本来身体の表面に使うことで認可された成分で、体内に使用することは想定されておらず、果たしてそのような使用方法をしていいのか…。

これは再生豊胸とかプレミアム豊胸というネーミングで世に出ていることがありますので、FGF(線維芽細胞増殖因子)は再生でもプレミアムでのなんでもないですから、言葉のイメージだけで判断することがないように、自分の身体の組織以外でどのような薬剤、成分が使われているかを、しっかりと確認するようにした方が安全です。
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