COLUMN
コラム
豊胸術のしこりについて
2023年4月24日
豊胸後のしこりは、手術歴や触った硬さだけで良性と判断できません。BANNAIは自己脂肪による形態設計を重視し、しこりがある場合は内部の状態を確認して対応を検討します。
- ヒアルロン酸、バッグ周囲の被膜、脂肪壊死やオイルシストは、原因と対応を分けて考えます。
- バッグの被膜形成をそのまま病的なしこりの発生率100%と扱うことはできません。
- 新しいしこり・腫れ・痛みは定期検診を待たず相談し、大きさだけで放置や除去の可否を判断しません。
※ 本記事は2023年4月に公開したものです。文中の術式名は当時のものです。
しこりとは?
しこりとは、触れたときに周囲と違う硬さや塊として感じる変化です。脂肪壊死やオイルシスト、被膜・瘢痕など、豊胸後にもさまざまな原因で生じます。
当院の脂肪豊胸手術・当院施術症例は、すべて院長の坂内将佑貴の執刀です。他院修正で紹介する過去の他院手術は含みません。
当院の評価方法は、術後6か月の評価基準と確認方法をご覧ください。3Dによる外形の評価と、エコーによる内部の確認を分けて説明しています。しこりや痛みなどの診療を6か月まで待つという意味ではありません。
触った感触や豊胸歴だけで、良性と判断することはできません。新しく気づいたしこりは診察を受け、必要に応じて超音波などの画像検査や組織検査で確認します。良性でも痛みや変形があれば治療を検討することがあります。
残念ながら、しこりの可能性がゼロの豊胸術は存在しない!
”しこりは嫌!”、”しこりは怖い(?)”というものの、絶対にしこりが出来ない豊胸術というのは、残念ながらこの世には存在しないのです。
”あれ?シリコンバック豊胸もしこりが出来るの~?”
という疑問もあるかもしれませんが、順に解説していきましょう。
①ヒアルロン酸豊胸のしこりと、その除去について
ヒアルロン酸注入後に、硬さやしこりを感じることがあります。私も修正の相談で診ることがありますが、注入量や方法だけで種類や処置を決めることはできません。
ヒアルロン酸溶解剤で対応できる場合がありますが、残存する製剤や被膜の状態によっては、エコーで位置を確認したうえで、吸引やその他の処置を検討します。必ず溶解できるとは限りません。
溶解後にも被膜や癒着の影響が残り、その後の脂肪豊胸で形を整えにくいことがあります。内部の状態を確認して計画を立てることが大切です。
ヒアルロン酸による乳房増大は、美容医療診療指針(令和3年度改訂版、2022年掲載)のCQ3-1-1で実施を強く勧めないとされています。私はこの点も踏まえ、ヒアルロン酸豊胸をおすすめしていません。
乳がんとの区別が常に簡単とは限りません。検診や診察では注入歴を伝え、必要に応じて追加の画像検査などを受けてください。
②シリコンバッグの被膜と、しこりの違い
バッグの周囲には体の反応として被膜が形成されます。ただし、これをそのまま「しこりの発生率100%」とするのは、合併症としてのしこりと混同を招きます。被膜拘縮による硬さや痛み、新しい腫瘤などは、それぞれ評価が必要です。
乳房インプラント周囲ではBIA-ALCL(リンパ腫)やBIA-SCC(被膜に生じる扁平上皮癌)が報告されています。持続する腫れ、しこり、痛みなどがあれば受診してください。BIA-SCCの原因・発生頻度・リスク因子はまだ明らかではありません。
私は自分の脂肪で輪郭や高さをつくる豊胸を提案していますが、脂肪豊胸後のしこりを診察前から良性と決めつけることはしません。豊胸の方法にかかわらず、乳がん検診と、症状が出た場合の診療を受けることが大切です。
③脂肪豊胸手術のしこりと、その除去について
脂肪豊胸後には、脂肪壊死、オイルシスト、線維化や石灰化などによるしこりが生じることがあります。しこりの種類を確認してから、経過観察、穿刺吸引、摘出などを検討します。大きさだけで処置を決めることはできません。
リスクを減らすには、体の状態に合わせた注入量、脂肪を一か所に集中させない注入、採取・処理・清潔操作などが重要です。「片胸250cc以上なら必ずしこりになる」という一律の境界は設けられません。
私が重視しているのは、注入量だけに頼らず、バストの輪郭と高さをつくることです。この記事で紹介していた2023年当時の片胸170cc前後と、それ以前の210cc前後という量は、当時の私の診療経験です。全員の適正量や、比較試験による同等性を示す数値ではありません。
現在の考え方は脂肪豊胸3.0・5D注入法の説明をご覧ください。少ない注入量で形を整えることを目指していても、しこりのリスクがゼロになるわけではありません。
オイルシストの大きさと、診察が必要な理由
オイルシストを球形と仮定すると、直径4mmの体積は約0.034mL、6mmなら約0.113mL、8mmなら約0.268mLです。これは幾何学的な計算で、実際の病変の形や内容、治療の必要性を示すものではありません。
例えば100mLのうち0.034mLが残ると仮定した場合、残る割合は約0.034%です。ただし、注入した脂肪が一定の割合で油に変わることや、その全量が同じように吸収されることを意味しません。
小さくても気になるしこりは相談してください。診察でオイルシストと確認され、症状がなければ経過観察となる場合があります。一方、痛み、増大、見た目の変化、診断がはっきりしない場合などには追加の評価や処置が必要です。直径だけで「放置してよい」「簡単に除去できる」とは決められません。
豊胸術のしこりについて まとめ
ヒアルロン酸注入後、バッグ挿入後、脂肪豊胸後では、しこりや硬さの原因と対応が異なります。どの方法でも、診察前から良性と断定することはできません。
新しいしこり、腫れ、痛みなどに気づいたら、定期検診を待たずに相談してください。豊胸歴や使用した製剤・バッグの情報も伝えましょう。
カウンセリング予約受付中
お悩みやご不安は、
まず専門の医師にご相談ください。
初診料は税込5,500円、手術前の2回目以降のカウンセリングは税込3,300円です。脂肪豊胸の術後の経過観察の再診は何回でも無料です。
お一人おひとりのご希望に合わせて、無理のない治療プランをご提案します。
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銀座3丁目・BANNAI美容クリニック 院長
坂内将佑貴
医学博士/美容外科専門医
新潟大学医学部附属病院 外科勤務
BANNAI式オリジナル3D注入法による脂肪豊胸手術で、それ以降毎年300件以上の脂肪豊胸手術を担当








